たまりば

  芸術・創作 芸術・創作  日野市 日野市

佳美姉さん

髑髏城の七人で天魔王役を演じた茂市さん、ジプシーのカンさん役を演じた關文比古氏、おなじみイスモナティの伊藤俊介氏、今や劇団員となったが、客演時から惚れてしまった市原稔、滝田千聰、當瀬いつみ、その歌声があれば作る事を止めないでいられる様な気がしている鳥山鳥子。温かさに頼ってしまう志田淳。

長い芝居人生で「この人といたい!」と思わせる出会いが時々ある。
佳美姉さん
古原佳美も、その一人だ。

佳美姉さん
↑(BUNNA 蛇尾役の佳美さん)

舞台に立つ様になり、何とまあ32年目の年を迎えた。
この世界に憧れ、この世界が好きで。
でもそれだけでは何も駄目で。
学の無い私にとって、芝居を作る事は勉学である。
あらゆるイロハと共にあらゆる世界を知ろうとしていたら、こんなにも時が経ってしまった。
追い求めているから、終わらず。
だけど年齢と共に燃え方も変わり。
いつまでもいつまでも完全じゃない、そんな自分の世界を肯定してくれたのが佳美姉さんだ。
一緒に頭をこねくり回し、私には皆無の美しさを広げてくれたのが彼女。
だから、姉さんは私の恩人。
佳美姉さん
↑(髑髏城の七人 極楽太夫役の佳美さん)

彼女は最早、PASSKEY時代からonepuckにかけて一つの象徴的なブランドだった。
ダンスシーンでは彼女に長い脚をセンターで高々と上げてもらう演出を必ず付けた。
私も、彼女の様に動きたくてがむしゃらに鍛えたが、どうにもこうにも出来た事が一つも無い。
佳美姉さん
(傍らの世界に 冬子役の佳美さん)

大きなキャリーケースを持ち、一番乗りで稽古場に来る佳美さん。
年下の私を8年間「演出」と呼び、対話し続けた佳美さん。
稽古後、酒場へ行く連中を横目に「私は一生分の酒を飲んだから、もういいの」と言って颯爽と帰宅する佳美さん。
佳美姉さん
(↑茨の森の眠り姫 かぐや姫役の佳美さん)

一切の戯言を慎み、一切の妥協をせず、一回の稽古に注力する。
彼女の存在が稽古場を作った。
彼女が叱る言葉に重みがあった。
老若男女、誰もが頷く正しさがあった。
そんな、彼女の笑顔と笑い声が可愛かった。
佳美姉さん
(Deep Forest ティターニア役の佳美さん)

彼女の様になりたくて、私も一生分の酒を飲んでしまいたくなった。
彼女の様に、独りで闘う強さを知りたかった。
でも彼女は多分こう言うと思う。
「あなたは独りじゃない。大勢の中で一人なだけ」と。

ありがとう、佳美さん。
古原佳美というアーティストが、私の前に現われてくれた事が喜びです。
古原佳美が、私の舞台に立っている事が誇りでした。
今、改めて何故芝居をしているのかを問われても変わらず答える理由があります。

~自分が惚れている人を観せる装置でいたい~

あなたはそこに無くてはならない人でした。

また、いつか並んで歩ける様に、姉さんとの日々を忘れずに過ごします。
こんな事をこんな風に人に書かせてしまうあなたを今日も愛し、尊敬しています。

佳美姉さん
初演、再演と共にした「りんごの木」
佳美姉さん
学校公演、旗の舞。
佳美姉さん
個人的に「セチュアンの善人」の娼婦&家主のミイチュウの兼ね役と「サーカス物語」のカロファイン役は、彼女の代表作だと思っている。
佳美姉さん
カロファイン役の佳美さん。
佳美姉さん
いただいた時計は息子の机に。



あ。
なんか茂市さんとの写真も出てきたから載せておこう。
2014年の楽屋。
佳美姉さん

元気かなぁ…。
求めているよ。茂市も(笑)



  • 2019年04月08日 Posted byi at 17:21 │日常voice